ゲームいろいろ(男性向け18禁その2)

うろ覚えの記憶を引っ張り出しながらだらだらと。前半年は本当にエロゲばっかやってたなあ。

AIR *18禁注意

AIR ~Standard Edition~
いい加減key作品はやっておくべきだよなーと思い、「泣きゲー」としか知らずにプレイ。「泣きゲー」というとすごく口当たりの良いものに思えるけどそんなことなかった。ふれた人の心臓を簡単に一突きにしてしまえる鋭利な作品でした。当時のことは分からないけど、AIRでぐっさりきて、エロゲをぱったりやめちゃったような人は少なくなさそう。
ここまで手が届かない作品が恋愛ADVとして存在するところに、エロゲというジャンルの懐の深さを感じました。突放されるのではなくて、目の前にくっきりと見えているのに手が届かない。かろうじて触れられるけど掴めない。それをよしとする人は観鈴ちんに降参し、苛立つ人はAIR編を受け入れられない、というようにはっきり分かれるんだろうなーと思ってしまった。私は前者です。
天真爛漫少女とぶっきらぼう青年萌え。コミカルな掛け合いを積み重ね、じわじわと近づいていく距離感にはとてもにやにやさせていただきました。3組もあって大変に美味しかった。
この作品には、焦がれているけれど届かないままにしておきたいもののことを思い出させられます。私にとってのそれは少年の形をしているけれど、AIRは少女の形をしているように思いました。

パルフェ *18禁注意

パルフェ~ショコラ second brew~ Re-order
AIRとは対照的だと思った作品。絶妙なタイミングで手の届くお話だと思いました。簡単にでもなく、絶対に届かないわけでもなく、難しいと思っていたらぎりぎりで、というような感じに。
共通ルートと一部個別ルートの序盤まではすごく楽しかったんですが、それ以降の展開が苦手なルートが多かったです。恋愛で駄目になる女というものが個人的にかなりの地雷なので。自己完結系(里伽子はこれかなあ)とかメーター振り切れてる系なら好きなんでけども……。その駄目さを可愛いと思えるか思えないかが分水嶺になる気がします。あと男女のプレイヤーで支持率に差がありそう。

装甲悪鬼村正の徒然

*18禁注意
装甲悪鬼村正 通常版
いきなり今やらなければと気が急いたので買いました。現在一周目の一条さんルート序盤。寄り道してルート入れないBADも見ました。
面白くてやめどころが分かりません。説明の鬼かと思うようなみっしりと書き込まれたテキストの洪水におぼれるのがすごく気持ちがいいです。ともすれば説明臭くなりそうな情報量過多の場面も、うまくコメディを織り込んで楽々と読ませてしまうのは本当にすごい。でも長い。貧弱PCのせいで余計長く感じる。
癖というよりアクが強いキャラにエグい展開と、口の中が渋くなりそうな取り合わせなのに、妙にスカッとして感じられるのが不思議。みんなゆがみを抱えつつも一本芯が通ったキャラクタばかりだからそう感じるのかなあ。今のところ一番好きなのは主人公の湊斗さん。カロリーメイト差し入れしたい。ヒロインは香奈枝さんと茶々丸が気になります。一見陽性気質で手に負えなさそうなところにわくわくする。
以下ルート入りのためのフラグ立てと関係性についての垂れ流しネタバレ注意

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ゲームいろいろ(男性向18禁編)

今年プレイしたゲームの雑感。時期はバラバラ。

CARNIVAL *18禁注意

CARNIVAL
急に鬱々としたものがやりたくなったので他の積みゲをほっぽってプレイした作品。一極集中で感情を揺さぶられるようなことはなかったけれど、じわじわと心にしみこんでひろがって気づけば侵食されてました。大抵作品に触れた後は何かを受け取ったような気持ちになるんですが、この作品には何かを持ってかれてしまったような感じになり、しばらく呆けてしまいました。俺つばは終わった後に「好きだー!」と主張したい感じだったけれど、これは自分の中で「ああ、好きだな」と噛み締めたい感じですね。
全体を通して見えてくる、人に対する距離のとり方がとても好みでした。特に期待をかけていないけど、嫌っているわけでも絶望しきっているわけでもない。優しくも突き放すでもなく、熱くも冷たくもないあのスタンスがとても心地よかった。そのスタンスから少しだけ踏み出して、距離が縮まるところで終わるのもとても綺麗でした。
何作かエロゲやってきて登場人物の中で主人公が一番好きだなーというのは初めてです。あの飄々として妙な面白みのある、少し斜めに構えたような怒涛のモノローグの中毒になってしまった。理沙は学とあまりにも切り離せなくて、好きだとか萌えるだとかの範疇外ですね。泉ちゃんはエンドのやりとりは楽しかったけど、理紗がシナリオにおいて大きすぎて彼女のルートは派生に思えてしまい、のめり込むには至りませんでした。平行してればまた違ったと思うんですが。あと昔の私に似たところが多いというのも一因かも。
一番心に残っているのはバス停でハンカチを見ながら理沙を思い出すシーン。人が人をこっそりとお守りにしていたということのどうしようもない自己完結さが好きで好きでしょうがないです。

Dies irae Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft- *18禁注意

Dies irae Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft-
地雷と名高い07年版を踏んでそのまま積んでたんですが、半ルートのパッチが出たのを機会にプレイしました。つかもう完全版のパッチもでましたねー。
燃えバトルが売りだと思うんですが、私は主に日常パートのコメディとマルチサイトによる群像劇部分を楽しんでました。このライターさんの口悪い態度悪い頭悪い軽妙な掛け合いがすごく好きです。それメインでいつか現代群像劇を書いて欲しいと思うくらいに好き。キャラがすごく多いのにしっかり捌ききっていて、そのキャラの動きの流れで物語を紡いでいくのは読み応えありました。主人公ヒロインはじめ敵側も、動機と性格と行動とが話が進むにつれてカチッと噛み合っていくのが気持ちが良かったです。
設定の凝り具合に比べてシナリオ運びは割と直球だと思います。というか根元はパラロスとそんなに変わってない印象を受けました。私にとってはシナリオを楽しむというより中二病感溢れるテキストや戦闘描写、群像劇を楽しむゲームでした。なので一般に評価の高いトゥルー(?)のマリィルートよりも、主人公の性格のルーツが紐解かれる香純ルートの方が好みだったり。
キャラは香純が最萌えです。とても良い幼馴染。司狼含めた幼馴染三人の気の置けないやり取り楽しかった!旧公式にあるプレSSとか大好きです。玲愛シスター神父の教会三人組も、蓮マリィ司狼エリーの夫婦コンビも好き。カップリング的にも色々美味しかったです。メインから脇までいろいろ盛りだくさんでほんとうご馳走様でした。完全版も評判は悪くないようなので、じっくり楽しみたいです。

TVっこ

このところ珍しくTVを見てます。獣の奏者エリン、アグリー・ベティ3、魔術師Merlin、坂の上の雲NHKばっかりだな!
エリンは以前から楽しく継続中ー。円滑にしていくための決め事が、いつしか柵となって動きにくくしていることのどうしようもなさが好きです。その中であがき模索していくことも。人ではないものに対して一種の信仰を抱く描写の美しさにも打ちひしがれました。ガンダム00以来の揺さぶり。反射的に涙が出るくらいこういうものが好きなのです。
ベティはNYのファッション雑誌社が舞台なので大変目の保養になります。カラフルなファッションは見てるだけでテンションが上がる。個人的にはクレアとアマンダの格好が好み。湿っぽすぎないカラッとした空気とぽんぽん進むテンポ、はっきりした感情の表し方も見てて気持ちが良いです。子供っぽいのにちゃんと大人らしさもある編集長が可愛い。
Merlinは古きよきファンタジーですねー。コテコテの。そこに新解釈されたアーサー王伝説が合わさって、懐かしいながらも新鮮な感じ。アーサーとマーリンの友情とか、伝説に纏わるキーワードやエピソードの扱われ方とか、服飾家具などの舞台装置なんかを主に楽しんでます。一話完結でその一話一話が濃いので毎週どっぷり浸ってます。ジャイアンな王子アーサーと、男前なモルガーナ姫が美男美女すぎてうっとり。
坂の上の雲は今年一番楽しみにしてたドラマですねー。さすが記念作品なだけあって気合の入りようが違う。画面を見てるだけで満足してしまいそうな映像美にためいきが出ます。お話はなんかもう眩しすぎて眩しすぎて。思わず子規の妹の律さんに感情移入してしまうほど。あの時代だからこそなんでしょうけど、ああも真っ直ぐに前を見ている人々を見ているとわが身を振り返ってまた別の意味でためいきが。役者さんもほんとう役者だなーといった方々ばかりなのですごい安定感があります。子規役の香川さんが好きです。足掛け三年の放送の一年目なので、まったりと楽しんでいければ良いなーと思っています。

放課後は白銀の調べ〜急急如律令〜

放課後は白銀の調べ ~急急如律令~

放課後は白銀の調べ ~急急如律令~

男子高が舞台の、男装潜入伝奇恋愛ADV、というちょっと変わった乙女ゲー。乙女恋愛ADVなのに恋愛要素が微エロどころかほんのり程度なのもそうですが、攻略対象が高校2年生(メインヒーローが坊主頭)と37歳のくたびれたおっさん+α、というのもちょっと珍しいかも。
全体的な雰囲気はキャラデザをはじめふた昔くらい前な感じ。流行のものとは程遠いです。でもそこが良い。恋愛薄めで燃え重視という、乙女には珍しい硬派なシナリオととてもあってると思います。まあCG枚数とかシステムグラフィックとかBGMはもうちょっとがんばって欲しかったですが。PS2版に手を加えられているとはいえどうにもチープな感じが…。いろいろともったいない。
昭和風だの一昔前のコバルト文庫だのと評判のモノローグは慣れれば気にならなくなります。なにより主人公が女の子らしさを持ちつつも男前で、形式だけじゃなく中身も伴った良い子なので、攻略対象は主人公のどこが好きなんだよwということにはならないかと。私のように濃いモノローグが好きで、むしろ濃くなくちゃ感情移入しにくいというタイプの人には楽しめると思います。
友情最高!なゲームです。少なくとも私にとっては。男の子との恋愛もいいけど友情したい!という人にはぴったりかと思います。女だということがすぐにバレたりするということもないので、熱い友情からいがみ合いまで男の子との対等な友情が楽しめます。特に昼食イベントは必見ですね。清々しいくらいの食べっぷりとお馬鹿な掛け合いには笑わせてもらいました。主人公の要はとても男前ですが中身は意外と女の子してるので、BLっぽさはほとんどないです。私は友情だなーと捉えて楽しんでました。
燃えは乙女ゲームでは多い方だと思います。戦闘時の要の心理描写は熱いし、陰陽師の符術詠唱もかっこいいし、エフェクトや戦闘用立ち絵・BGMも頑張ってます。ただ、ほぼ学校から外に出ず、登場人物も多くはないせいかコンパクトにまとまっていて、男性向けのような戦闘に継ぐ戦闘に継ぐ戦闘といった怒涛の燃えを期待すると肩透かしかと。
シナリオの内容は
←悠斗・十馬・天也・漣・先生→
こんな感じで雰囲気が分かれる印象です。悠斗と先生では突っ走る方向性が逆ですね。個人的に青春濃度は悠斗ルートが一番高いと思うので。思春期きゅんきゅん。青春万歳。誰からクリアしても問題ないと思いますが、漣ルートに天也ルートのネタバレが含まれるので、天也を漣より先にクリアしておいた方が良いかもしれないです。
これから買うなら断然PC版がお勧め。システムが不評だったPS2版に改良を加えられていて、シーンスキップや前の選択肢に戻るボタンなど、とても快適になっています。何よりPC版で追加されたグランドルートを見ると見ないとでは大違いですね。シナリオに惚れこんだ人は必見。移植における『甘さ微増、熱さ倍増』の謳い文句は伊達じゃないです。
以下はただの感想ー

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天高くなんちゃら

相変わらずぐだぐだ漫画読んだりゲームしたりな日々。
将国のアルタイル(3) (シリウスKC)
3巻以降積読状態だった将国のアルタイルが面白くて一気に読むなど。絵が連載向けにこなれてきてしまったのが残念ですが、相変わらず眺めてるだけで楽しい。おっさんから妖艶な美女までデフォルメされつつも描き分けられたキャラクターとか、書き込みの半端ない衣装とか建物とか。マフ君が青臭い理想を持ちつつも現実を見据える話の展開も王道で好きです。最初の方に見られたつたなさもだいぶ薄れてきたかなー。好きな作品なのでもっと面白くなることを期待。
放課後は白銀の調べ ~急急如律令~
ゲームはプレイ中の「放課後は白銀の調べ〜急急如律令〜」にはまってます。メインヒーローが剃りこみ入ったガタイのいい坊主で、一番人気が37歳のおっさんという乙女ゲーらしからぬ乙女ゲーです。男装して男子校で潜入する話なので、攻略対象との色眼鏡の入らない友情がとても楽しい。私、金城一紀ゾンビーズ・シリーズとか吉田秋生の「河よりも長くゆるやかに」なんかで描かれる、男子校生の馬鹿なやり取りが大好きなんですよねー。まあ白銀はあくまでも乙女ゲームなんで、下ネタはわりとばっさりですけど。

新作ゲームは最近ご無沙汰してたんですが、11月に出る白光のヴァルーシアとBloody Callを買おうかな、と。
白光のヴァルーシア オフィシャルHPへ!白光のヴァルーシア オフィシャルBlogへ!
ヴァルーシアはアラビアンな雰囲気にノックアウトかつスチームパンクシリーズ好きなので買いです。楽しみはなるたけ取っておく派なので体験版やらずにムービーばかり見てます。ボーイミーツガールな話はもちろん、絵も音楽もフルボイスも楽しみー。
「Bloody Call」応援中!
Bloody Callは逆に体験版やって購入を決めました。戦う主人公っぽいし恋愛以外の話も気になるし、なにより最近乙女ゲーがご無沙汰気味だったので補給しようかなと。