TVっこ

このところ珍しくTVを見てます。獣の奏者エリン、アグリー・ベティ3、魔術師Merlin、坂の上の雲NHKばっかりだな!
エリンは以前から楽しく継続中ー。円滑にしていくための決め事が、いつしか柵となって動きにくくしていることのどうしようもなさが好きです。その中であがき模索していくことも。人ではないものに対して一種の信仰を抱く描写の美しさにも打ちひしがれました。ガンダム00以来の揺さぶり。反射的に涙が出るくらいこういうものが好きなのです。
ベティはNYのファッション雑誌社が舞台なので大変目の保養になります。カラフルなファッションは見てるだけでテンションが上がる。個人的にはクレアとアマンダの格好が好み。湿っぽすぎないカラッとした空気とぽんぽん進むテンポ、はっきりした感情の表し方も見てて気持ちが良いです。子供っぽいのにちゃんと大人らしさもある編集長が可愛い。
Merlinは古きよきファンタジーですねー。コテコテの。そこに新解釈されたアーサー王伝説が合わさって、懐かしいながらも新鮮な感じ。アーサーとマーリンの友情とか、伝説に纏わるキーワードやエピソードの扱われ方とか、服飾家具などの舞台装置なんかを主に楽しんでます。一話完結でその一話一話が濃いので毎週どっぷり浸ってます。ジャイアンな王子アーサーと、男前なモルガーナ姫が美男美女すぎてうっとり。
坂の上の雲は今年一番楽しみにしてたドラマですねー。さすが記念作品なだけあって気合の入りようが違う。画面を見てるだけで満足してしまいそうな映像美にためいきが出ます。お話はなんかもう眩しすぎて眩しすぎて。思わず子規の妹の律さんに感情移入してしまうほど。あの時代だからこそなんでしょうけど、ああも真っ直ぐに前を見ている人々を見ているとわが身を振り返ってまた別の意味でためいきが。役者さんもほんとう役者だなーといった方々ばかりなのですごい安定感があります。子規役の香川さんが好きです。足掛け三年の放送の一年目なので、まったりと楽しんでいければ良いなーと思っています。

ゲームいろいろ(男性向18禁編)

今年プレイしたゲームの雑感。時期はバラバラ。

CARNIVAL *18禁注意

CARNIVAL
急に鬱々としたものがやりたくなったので他の積みゲをほっぽってプレイした作品。一極集中で感情を揺さぶられるようなことはなかったけれど、じわじわと心にしみこんでひろがって気づけば侵食されてました。大抵作品に触れた後は何かを受け取ったような気持ちになるんですが、この作品には何かを持ってかれてしまったような感じになり、しばらく呆けてしまいました。俺つばは終わった後に「好きだー!」と主張したい感じだったけれど、これは自分の中で「ああ、好きだな」と噛み締めたい感じですね。
全体を通して見えてくる、人に対する距離のとり方がとても好みでした。特に期待をかけていないけど、嫌っているわけでも絶望しきっているわけでもない。優しくも突き放すでもなく、熱くも冷たくもないあのスタンスがとても心地よかった。そのスタンスから少しだけ踏み出して、距離が縮まるところで終わるのもとても綺麗でした。
何作かエロゲやってきて登場人物の中で主人公が一番好きだなーというのは初めてです。あの飄々として妙な面白みのある、少し斜めに構えたような怒涛のモノローグの中毒になってしまった。理沙は学とあまりにも切り離せなくて、好きだとか萌えるだとかの範疇外ですね。泉ちゃんはエンドのやりとりは楽しかったけど、理紗がシナリオにおいて大きすぎて彼女のルートは派生に思えてしまい、のめり込むには至りませんでした。平行してればまた違ったと思うんですが。あと昔の私に似たところが多いというのも一因かも。
一番心に残っているのはバス停でハンカチを見ながら理沙を思い出すシーン。人が人をこっそりとお守りにしていたということのどうしようもない自己完結さが好きで好きでしょうがないです。

Dies irae Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft- *18禁注意

Dies irae Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft-
地雷と名高い07年版を踏んでそのまま積んでたんですが、半ルートのパッチが出たのを機会にプレイしました。つかもう完全版のパッチもでましたねー。
燃えバトルが売りだと思うんですが、私は主に日常パートのコメディとマルチサイトによる群像劇部分を楽しんでました。このライターさんの口悪い態度悪い頭悪い軽妙な掛け合いがすごく好きです。それメインでいつか現代群像劇を書いて欲しいと思うくらいに好き。キャラがすごく多いのにしっかり捌ききっていて、そのキャラの動きの流れで物語を紡いでいくのは読み応えありました。主人公ヒロインはじめ敵側も、動機と性格と行動とが話が進むにつれてカチッと噛み合っていくのが気持ちが良かったです。
設定の凝り具合に比べてシナリオ運びは割と直球だと思います。というか根元はパラロスとそんなに変わってない印象を受けました。私にとってはシナリオを楽しむというより中二病感溢れるテキストや戦闘描写、群像劇を楽しむゲームでした。なので一般に評価の高いトゥルー(?)のマリィルートよりも、主人公の性格のルーツが紐解かれる香純ルートの方が好みだったり。
キャラは香純が最萌えです。とても良い幼馴染。司狼含めた幼馴染三人の気の置けないやり取り楽しかった!旧公式にあるプレSSとか大好きです。玲愛シスター神父の教会三人組も、蓮マリィ司狼エリーの夫婦コンビも好き。カップリング的にも色々美味しかったです。メインから脇までいろいろ盛りだくさんでほんとうご馳走様でした。完全版も評判は悪くないようなので、じっくり楽しみたいです。