中村明日美子「曲がり角のボクら」

曲がり角のボクら (花とゆめCOMICSスペシャル)

曲がり角のボクら (花とゆめCOMICSスペシャル)

中村明日美子の作品はノーマルの境界が曖昧で読んでいてちょっとくらくらする。
ノーマルとアブノーマルがナチュラルに共存してて、
価値観とか倫理観とか結構どうでも良くなってくるような感じ。
湿っぽくもなく、説教臭くもなく、当たり前すぎてどうでもいいというか。
というかそもそもノーマルやアブノーマルという括りが存在してないのかも。
片恋の少女日記*1は題名から受ける印象よりもアブノーマルだったけど、
こっちはだいぶ緩和されている印象。
その分毒気というかえぐみみたいのも薄まっててマイルドなので、
物足りない人は物足りないかも。
砂糖菓子ライクな女の子、切れ長の目、柔らかい線が魅力的。
百合のプラトニック加減も好み。
「吸血鬼」は投稿作だけあってちょっと異色だけど、構成は一番好きかな。