望月花梨「Wの庭園(ウォーターガーデン)」

Wの庭園(ウォーターガーデン) (花とゆめCOMICS)

Wの庭園(ウォーターガーデン) (花とゆめCOMICS)

あなたは
大丈夫ですか・・・?
近くに水は
ありますか・・・?
ここ一年くらいで急にモチカリ作品を店頭で見かけなくなってきたので、未購入のものをあわてて蒐集中。文庫版「欲望バス」が発売されたからなのかしら。
中学生位の年の少年少女の微妙な心理を写し取るのは望月さんは本当に巧いと思う。ただ描くのとは違くて、脚色せずそのままトレスしている感じ。恐れを知らない回りが良く見えていないための真っ直ぐさとか、その真っ直ぐさゆえの残酷さとか、異常なくらいの潔癖さとか。あと思春期特有のエロスもかな。読んでいて思わず中学時代に抱いていた気持ちなど思い出してしまって、酷く戸惑ってしまいました。中学生くらいの頃の女の子達って、グループ内ではそれこそ百合もののようにベタベタと引っ付きあってるのに、そのほかのグループには神経質になってましたね。それこそ作品内でのやりとりそのままに。私はどちらかというと澄緒のように、大事な友達が一人いれさえすればいいという考え方でしたけど、志保のように協調性が大事という気持ちもわかります。そのバランスをとるのは今では大分巧くなりましたが、中学生くらいではまだ難しいですね。まあ器用になってしまうのも寂しい気がしますけど。
モチカリ作品は感情的に読んでしまうため、論理だてて感想が書けない、というか思いつきません。単に私の力不足かもしれないですが・・・。