森薫「エマ」(1)〜(5)

エマ (1) (Beam comix)

エマ (1) (Beam comix)

漫画を読まない母が珍しく読みたそうだったのでブクオフにて購入。絵の描きこみ具合が素晴らしくて、背景や洋服などの装飾品にうっとりしました。お話自体は注目度の高さに比べてすごくオーソドックスな恋愛もので、逆にびっくり。障害の度合いから言ってどろどろのメロドラマが繰り広げられるものと思い込んでいたので、案外あっさりと淡々と進んでいく展開にまたびっくり。いい意味で予想を裏切られた感じでした。でももうちょっと突っ込んだ感情描写が欲しかったです。坊ちゃんがエマを好きになるのはわかるんですが、肝心のエマがウィリアムのどこに惹かれたのかいまいち伝わってこないのが残念でした。なので二人が盛り上がっていても、いまいち私自身が盛り上がらないというか、感情移入しにくいというか。ウィリアムの両親のお話のほうが個人的にはツボでした。最初のパーティで出会った時、最後にウィリアム父が名前を言うシーンでは「きたきた!」と思いつつもかなり興奮しましたし。雑誌のほうは今月で最終回らしいので、次の新刊が楽しみです。オチはわかっていてもその過程が気になる。