スピカ 4月号

今月はまさかの無料だったので、実家にて弟と一緒に読みました(あんだろだけ)家に帰るまで読めないと思ってたのでうれしい誤算!その場で弟君の感想*1も聞けましたし。さて、今月はあんだろ、Dark Seed、スプリング・ヒルの住人です。いつものようにご覧になりたい方だけどうぞ。
Under the Rose
立ち直りかけてはまた挫け、体を起こそうと立ち上がりかけてはまた倒れて(倒されて)しまうレイチェル。子供たちの前で教師として振舞っている間も憔悴の色が消えていないのが、いかに追い詰められているかをあらわしているようでした。アルに迫られたあと、Missピッグに真っ向から対立したとき、例のメイドの新たな火傷あとをみたとき、のように彼女の目に強い光が宿ることはあるのかしら。今のところ大変に厳しそうですけど。
スノードロップについて。考えすぎかもしれないですが、意図があって使われているような気がしたので気になって調べて*2みました。花言葉は「希望」「慰め」「初恋のため息」「まさかのときの友」。 しかしほかにも隠された花言葉が存在し、贈り物にすると「あなたの死を望みます」という意味を持つようです。雪の中、エデンの園を追い出されたアダムとイブの前に天使が現れて、「もうすぐ春が来るから絶望してはいけません」と慰め、冷たい雪をスノードロップに変えた――という伝承もありました。花言葉の「希望」はこの伝承に由来するとか。結構キリスト教色の強い花のようで、調べてみて驚きましたし、結構面白かったです。レイチェルのもらったスノードロップは希望なのでしょうか、それとも…。
レビ記11章の引用も効果的ですけど、こちらはそのままずばりという感じ。レイチェルが聖なるものでなければならないと脅迫的なまでに思っているのは、牧師の娘という立場はもちろんですけど、ウィルが以前言ってたように彼女の中の闇のせいなのだろうなぁ。何が彼女にそこまでそう思わせているのか、はこれから明らかにされるんでしょうけど。それにしても例のメイドはあの様子とレビ記の引用から察するに、やはり望んでウィルの虐待を受け入れているとしか思えない。レイチェルのように引換えにしているものがあるようには思えませんし。
ウィルの意図はいまいち読めないです。彼は表情のほうもあまり雄弁でないから読み解くのが難しい。レイチェルをかばったり、慰めたり、気にしたりしているのは飴と鞭の飴なのか、16歳らしい行動を表しているのか判断できないです。うーん。個人的にはハンカチ差し出したのは策略じゃないと思いたい。素で「うわー!わー!!」ときゃいきゃいしてしまったので。あはははは。
以下はレイチェルの心情について、すき放題やりたい放題に妄想考察した結果。なんだかまとまらないので書きなぐった文章をそのまま晒しておきます。気が向いたらまとめるかもしれないですが。
本当に怖いのは解雇されて家族の負担になることではない。彼女が本当に恐れているのは自分の中の矛盾、闇と向きあうことなのではないか。自分の心に自身でナイフを突き立てて闇を暴くより、人に自分の体を傷つけられるほうがはるかによい。他人によって暴かれるほうが幾分かましなのだ。向き合うよりも堕ちるほうが楽。堕ちていく覚悟はきまった。それなら先手も打てるし優位に立つことも可能だ。


Dark Seed
やっぱりわくわくするなー。そういえば学園ファンタジー(魔法学校系)を漫画で読むのはひどく久しぶりかもしれません。ありそうでなさそうなジャンルなのかも。パブリックスクール風味の学校生活が楽しそう。女子寮のにぎにぎしさとか、女子高出身の私には懐かしく感じました。制服につづいて、ホッケーらしきものをしているときの格好もまたいいかんじ。ニッカボッカが可愛い。
お話のほうは本格的に動き出し始めたところなのでまだなんともいえないのですが、相続人を選ぶ遺産とか、現相続人の容態とか、秘密結社とか気になる要素満載なので大変に期待中。それにしてもセレストに「愛の告白!」と言われてあかくなってるアルジーが年相応でかわいいな。たらしっぽい親友のケリーと好対照。対照といえばセレストとクリスもしこりは深そうだとはいえ、心のそこからいがみ合ってるわけではなさそうなのでいつか仲直り(?)できそうな様子ですね。早く話が進まないかな。コミックスでたらほしいです。


スプリング・ヒルの住人
題名の響きが好きです。ばら色の人生とはうって変わってさわやかな感じ。お話のほうもさわやか(?)なコメディといった印象でした。相変わらずの高野節も健在で嬉しい限り。ばら色よりコメディ色強めなので本領発揮!な作品になるといいな。
それにしても主人公の男の子はどこかで見たことあるーと思っていたら、神坂の友達でしたね。高野さんの描く人物はみんな似てるので自信なかったのですが、神坂が名前付で出てたし間違いないでしょう。耳の遠い大家のおばあちゃん春岡さんに、体力馬鹿っぽい山口*3、売れてないに違いないミュージシャンのプリンス水沢、オタクじゃなくてマニアらしい鈴木、さわやか青年と見せかけてオカマな小川。一癖どころじゃ済まされないくらい濃いキャラがわんさか出てきてすごく楽しい。主人公の航太郎だけが常識人ぽいのもお約束でいいなー。後半なにやらオカルト展開になってきましたが、高野宮子作品なので軽い感じ片付けられるんでしょう。ホラー路線もいいですけど、このままスコーンと突き抜けた明るいコメディをやって欲しいです。


次号予告、その他
ほかの漫画は読んでるのかって言うと、読んだり読まなかったりしてます。もったいないっちゃもったいないですが、めんどくさいの方が先に立ってしまったり。それにしてもスピカは闇鍋だ。ある意味あんだろより混沌としている気がする。
なんだか次号予告であんだろがおっきく載ってるんですが、これはカラーとかだったりするのかしら?だったらうれしいな。とりあえずあんだろが載るので来月も購入決定!

*1:彼はずっと怖い怖い言ってました。

*2:主にこちらを参考にさせていただきましたhttp://www6.ocn.ne.jp/~pruitt/snow/index.html

*3:ローマイヤ先輩系?