コナン・ドイルの事件簿

いやぁ本当に面白かった!お正月にもBS2で放送してたんですが、このときは途中で断念してしまって悔しい思いをしました。再放送すると知って小躍りしましたよ。↑の理由で録画できなかったのが本当に残念だ・・・。正直ミステリとしてはうーんなところがあるとおもうんですが、それを補って余りある舞台美術にただただ感激。漫画で見るのもいいんですけど、やはり実写はより空気が感じられていいですね。ドレスや家具なども眼福だったんですが、個人的には昔の医療器具とか実験道具が一番興味深かったです。御遺体の司法解剖のシーンもかなりギリギリまで描かれているのもよかった。それにしても昔の解剖実習は教授が実演して生徒は見学するのみだったんでしょうか。あれじゃきちんと人体の構造が理解できないと思うんですけど。機会があればあの時代に詳しい医学資料館など行ってみたいなー。


ドクター・ベルの推理教室」
私が複線を見落としたせいなのかもしれないですけど、真犯人が意外すぎて逆に不満が。途中まではいい感じで足跡をたどっていたのに最後にガクッときてしまった。恐怖描写とか、あの時代の女子医学生の待遇とかはしっかり描かれていてよかったです。


「惨劇の森」
全5話のなかでこの話が一番楽しめました。やはり真犯人にはとってつけた感が否めないですが、真相の真相とでもいうべきMissグレイスの告白にいい意味で驚いたので。女の人特有の怖さにぞくぞくしました。相変わらず感情のままに突っ走っては空回る、熱血なドイル青年がいい感じ。製作者のドイル=ワトソン君な意図も自然に伝わってくるのもよかったです。それにしてもドイルは女運が無いなぁ。笑。


「死者の声」
事件とその真相よりも、物語の構成が面白かったです。事件が縦糸なら、ドイルが心霊主義に染まっていくのが横糸というように、2つのテーマが詰め込まれていて見ごたえがありました。ちょうど「半身」読了後(感想はこちらです)だったので降霊術のくだりも仕組みはこうなのかなーなどと考えながら楽しめましたし。恐怖描写はこの回が一番ですね。ドイルが殺されそうになるシーンでは演技とわかっていてもハラハラしました。Drベルが殴られたときももうどうなるかと。ただ、一話を伏線に使ってドイルが心霊主義にのめり込む原因としたのはいいと思うんですけど、2話目でヘザーといい感じになってたのを見た後ではちょっと…という感じ。忘れられないならないで、2話目にもそういう描写を入れて欲しかったです。一応連続ドラマなのだからそれくらい丁寧につなげるべきだと思うんですが。相変わらず犯人が突然出てくるのは、この回からもうデフォルトとみなすことにしました。


「謎のミイラ」
この話は一番印象が薄かったです。ミイラを解体したら中身は最近殺された人の遺体だった!というくだりはすごく興奮したんですけど、眠かったこともあってかあまりよく覚えてません。覚えてるのはだんだんとヘタレ返上しつつあるドイル君と、テロリストの怖い女の人です。やっぱりドイルは女運なさ過ぎて笑える。


「暴かれた策略」
おそらく普通に観賞していたら一番楽しめたであろう回です。一緒に見ていた母が2話目くらいから「私前に見たことがある気がする」と言ってたんですが、ぼんやりとしか覚えていないようなのであまり気にしてませんでした。いつも開始30分でお眠りになってましたし。でもこの回は最後だからなのか珍しく起きてるなーと思ったら、「やっぱり見たことあるよ、これ。犯人ね、この人だよ。確か自殺した女の人と関係があった気がする。」とか言い出してしまい、早々に落ちを知ってしまったせいで面白さが半減してしまいました。ああ、うらむよ母さん…。ミステリとしてはこの回が一番だと思うのですが、まっさらな気持ちで観賞できなかったのでなんともいえません。
相変わらず不満もたらたら書いてますけど、トータルでは本当に面白かったです。Drベルがかっこよくてかっこよくて、Drベルが推理(プロファイリング?)するのを見てるだけで楽しかった!後半ドイルの活躍におされ気味だったのが実に残念です。彼が周りの人を論理で圧倒するのが非常に爽快だったので。このシリーズの影響で今はホームズのドラマが見たくてたまらないです。またNHKでやらないかなー。